感覚統合とは、複数の感覚情報を処理したり組織化していく脳の機能のことです。
人の感覚には、自覚しやすい五感(触覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚)に加えて、自覚しにくい感覚である固有受容覚(手足の状態・筋肉の伸び縮みや関節の動きの感覚)、前庭覚(身体の動きや傾き、スピードを感じるなどのバランス感覚・平衡感覚)といった合計7つの感覚があります。
脳は「手で触れる、目で見る、頭で考える」この内外からの刺激を能率的に組み合わせることで感覚統合を行います。
感覚統合がうまく機能しないと、脳が与えられた感覚情報をうまくひとつにまとめられず、混乱してしまうという状態を引き起こしてしまうのです。
そのため、言葉の発達の遅れや触れられることを極端に嫌がるなど、日常生活に困りごとが生じてくる場合があります。
感覚統合のはたらきによって、身体に入ってくる感覚を整理したり分類したりしながら、その場その時に応じた感覚の調整や注意の向け方ができるようになり、自分の身体を把握する、道具を使いこなす、人とコミュニケーションをとるというような周囲の状況の把握とそれをふまえた行動ができるようになります。
感覚統合プログラムでは、
この感覚統合を意識しながら遊ぶことで、工夫することや計画を立てるといった「考える力」に結びつくうえ、自信を持って 行動に移せるようになり自然と前向きに挑戦することができるようになります。 この「手で触れる、目で見る、頭で考える」を取り入れ、年齢に合わせた目標や支援内容に加え、子どもたちが自ら考えて 取り組む能動的な活動を重視したプログラムです。